BEFORE

AFTER

治療情報

症状

症状なし
臨在歯のクラウン処置を行う際に齲蝕が見つかった
患者様のご希望もあり、齲蝕除去と同時に不適合なアマルガムの除去も行う事とした

治療方法

ダイレクトボンディング

費用

税込み￥60000

患者様情報

年代

50代

性別

男性

治療方法

中央に詰められている黒っぽい銀色が「アマルガム」と呼ばれるものです。

古い治療であり、現在この処置を行っている歯科医院はほぼありません。
高い齲蝕抑制作用がある事もあり重宝されていた治療法ですが、水銀を使用するとのことで生体毒性が懸念され、さらにコンポジットレジンが普及したことにより衰退しました。

アマルガムを除去する際には有毒なガスや削りカスが発生しますので、ラバーダムと口腔外バキュームを使用して毒性に注意して作業をすることが望まれます。

NSK　ナカニシ製　5倍速ハンドピースを使用し切削を開始します。　（先日テレビでナカニシ特集が放送されました。）

中から大きい齲蝕がみえてきました

アマルガムの中にも齲蝕がみられます。

アマルガムは齲蝕を含め歯を黒く変色させるため、この時点で黒く見えるものすべてが齲蝕とは判断できないのがアマルガム除去の難しポイントです。

色が黒い為齲蝕検知液での可視化も困難です。

私はコメット製ラウンドバーにて非常に低回転での切削を行い、硬さを確認しながら、またはマイクロスコープで確認しながら齲蝕の除去を行います。

少しずつ除去をしておりますが、この時点で治療開始から30~40分ほどかかっています。

ダイレクトボンディングの”キモ”は齲蝕の除去に命を懸ける事です。

茶色に見える部分がありますが、齲蝕検知液にも染まらず十分な硬さがあったため切削をここで停止。

隅々までマイクロスコープで齲蝕除去を確認。
なおかつ咬合面形態を保持するためにも最小限の切削に努めました。

予想通りなかなかの深さです
ちなみに頬側と咬合面と近心の窩洞はすべてつながっています。

エッチング

プライミング&ボンディング

深部の積層充填を行います。

深部をコンポジットレジンにて裏層

ここから時間をかけ、歯の形を作ります。

ダイレクトボンディング修復の過程は企業秘密ですのでいきなり完成図となります。
（本当は真剣すぎて写真を撮り忘れただけ）

リアルな歯の形を再現することで、こちらの歯のパフォーマンスの向上がみられます。
また審美性も確保ができます。

削られてしまった自分の歯、
それを取り戻したような気分になって頂ければ幸いです。