他院で治療されたコンポジットレジンの縁が黒くなっています。
また、歯と歯の間に虫歯が存在します。

通常であればインレーという技工物を装着する治療を行うことが多いと思いますが、便宜的な理由で歯を削る量がどうしても多くなってしまいます。
今回は削る量をなるべく減らしたうえで、尚且つウ蝕の取り残しがない様に、さらに治療後に10年20年も長持ちするように繊細な作業をおこないました。

コンタクト部分に黒い影が見えます。


肉眼だと見落としてしまいがちですが、マイクロスコープで見るとはっきり見えます。

隣の歯を削らないように保護し、慎重に削っていきます。

ウ蝕検知液を用いることでカリエスの取り残しを防ぎます。

特殊なライトを当て、古い詰め物だけを削り取っていきます。

誤って健全な歯質まで削ってしまう恐れがなくなります。

古いコンポジットレジン（詰め物）のなかにウ蝕ができていましたがしっかり除去しました。

インレー処置にくらべると圧倒的に歯を削る量が少なく、またインレーに比べると圧倒的に脱離の可能性が少なくなります。

エッチング、ボンディング処理を行います。

コンポジットレジンを充填していきます。

治療終了しました。
まるで削ったことがないように見えるぐらい自然な状態に戻りました。

今回のダイレクトボンディングはセラミックインレーと比較すると、
①とにかく削る量が圧倒的に少ない
②当日で治療が終わる
というメリットがあります。
ただし、ウ蝕が大きい場合はダイレクトボンディングは適さないのでセラミックインレーがおすすめになります。